長期フォローアップ外来

小児がんは、治療技術の進歩により治癒するようになってきた一方で、小児がん経験者の中には、病気を克服した後になんらかの体調不良を抱えている方もおられます。これは「晩期合併症」といい、手術や抗がん剤、放射線治療が原因で起こる、小児がん特有の後遺症です。また、抗がん剤や放射線治療を受けた小児がん経験者は、二次がんを発症するリスクがやや高まります。

こうした現状への対策としてとても大切なのが、「長期フォローアップ外来」の受診です。治癒後も病院へ赴き、診察や検査を受けることで、経過観察や二次がんの早期発見がしやすくなり、適切なタイミングで治療やアドバイス、説明を受けることができます。また、成長後は病気に関する知識や治療の目的を明確に理解できるため、長期フォローアップ外来に通い自身の病状を把握することで、小児科から成人診療科へと移行する準備ができます。

当センターでは、二次がんや晩期合併症の内容に合わせて適切な診療を提供できるよう、血液腫瘍専門医のみならず、内分泌専門医や循環器専門医、看護師、公認心理師および他診療科との連携による、集学的な長期フォローアップ外来を開設しました。対象を造血幹細胞移植後の方、あるいは小児がん治療が終了し約5年以上経過した、全ての小児がん経験者としています。他の医療機関で治療を受けた小児がん経験者も受け入れていますが、その際は紹介状があると、病状や治療歴を把握できますので、担当医とご相談下さい。地域医療連携センターまたは小児科外来を介してご予約が可能です。

長期フォローアップ体制については、こちらをご覧ください。

<参考>がん情報みやぎ「AYA世代のがんについて」

東北唯一の小児がん拠点病院として。

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